2011.11.26 「観音寺駅で降りるはずが…」

26日(土)は、香川県観音寺市民会館で朝日新聞主催の「ASA上方落語会~桂米團治の会~」がありました。

 

この日も晴天に恵まれ、列車の旅に一層楽しみが増します。新大阪から新幹線で岡山まで行き、そこから瀬戸大橋線~予讃線で目的地の観音寺駅に向かいます。たまたま、岡山から乗り継ぐ特急しおかぜは、アンパンマン号でした。高知県出身の漫画家、やなせたかしさんに敬意を表し、またその人気にあやかろうと、JR四国が一部の特急の外装を漫画「アンパンマン」に出てくる色んなキャラクターで埋め尽くし、アンパンマン号として走らせているのだとか。丁度、全日空のポケモン号のようなもの。ポケモン号がそうであるように、こちらもなかなか遭遇できないとあって、ホームの上ではカメラ小僧で賑わっていました。私がその一人になったのは言うまでもありません。しかも、同行の一人は鉄道おたくのしん吉くん。アンパンマンをバックに、ツーショット写真を撮ってもらい、いつしか私は遊山気分。

 

  
アンパンマン号の特急しおかぜ。

 しん吉くんとツーショット。

 

ところで、米朝事務所からいただくキップは私だけグリーン車。今日のメンバー、しん吉・團治郎・豊田公美子(三味線)・伴男(吉川マネージャー)は普通車です。伴男が「米團治さん、一時間で観音寺に着きますよ。降りる時、そちらまで声掛けに行きましょか」と言うので、「大丈夫大丈夫。子供の使いやないんやで。團治郎も荷物が多いからかめへん」と、それを断り、独りで瀬戸内海の風景を眺めながら、古代ロマンの思いに耽っていました。「今日は大槌島が綺麗に見えるぞ。岡山県と香川県の県境が通っている大槌島って、ピラミッドみたいな形をしてて、何故か気になるなぁ」などとね。「橋を渡れば、宇多津、丸亀、多度津。その次が観音寺やな」と再確認。

 

ところが──、丸亀を打ち過ぎ、「次は多度津」という車内放送を聞いた後、完全に意識が無くなっていたようなのです。次に意識が戻った時、「次は川之江」という声がした。あっ、やってもた! ジャケットの内ポケットで、ケータイがブルブル震え出した。伴男が「我々改札口にいますが、今、どこですか?」「ぅ…うん、まだアンパンマン号」「……」。嗚呼、昨日のブログに伴男(吉川マネージャー)の寝顔写真を掲載したバチが当たったんかもしれへんなぁ。

 

観音寺市は香川県の最西端。次の停車駅、川之江は愛媛県。でも、もう、しゃあない。幸い、川之江駅の若い女性の駅員が「はっきり寝過ごされたと分かりましたので、このキップで戻って下さい。まもなく逆方向の特急がまいります」だって。いやぁ、めっちゃ親切な方(^ー^) その特急に乗り、車掌さんに事情を言うと、「そうですか、分かりました。じゃあ料金は結構です。でも、お客さん、また寝ないで下さいね」。JR四国さん、ありがとう!

  
瀬戸大橋から東海上(大槌島)を望む。

 愛媛県の川之江駅はとても長閑でしたよ(あ、私が一番のどかやな)。

 

 

観音寺市民会館に到着し、その旨を話すと、伴男が「3万円ぐらい取られたら良かったのに。そうせな堪(コタ)えまへんやろ」やて…。そうやなぁ…。けど、高座で早速このネタを使いました。暫くこれで3万円分ほど稼ぎますf(^_^; あ、落語は忘れずにできましたf(^_^;

 

『動物園』團治郎

『時うどん』しん吉

『桃太郎』米團治

   〈中入〉

『七段目』米團治

 

ご来場のお客様、誠にありがとうございました! 温かい人柄の方に沢山出逢い、ますます四国が好きになりました(^ー^)

 

帰りは、みんなの監視のもと、寝過ごさずに新大阪で降りることができました\(^o^)/ 子供の使いやがな。

  帰り道。瀬戸内海の夕景。