2012.02.27 「米朝一門会 in 淡路島~イカナゴ」

26日(日)は淡路市立しづかホールで「米朝一門会」がありました。


大阪人にとって淡路島はオアシスのような所。以前は必ず船に乗らねば行けませんでした。明石海峡大橋が出来た今でも、この島に渡るだけで異国情緒を味わいます(^ー^)


噺家、マネージャー、三味線弾きが何台かのクルマに分乗し、世界一長い吊り橋を走行して淡路島に渡ります。私のクルマには三味線の大川貴子さんと米輝が同乗。車内で大川さんと神社談義に花が咲き、会場に入る前に淡路一之宮の伊弉諾(イザナギ)神宮でお詣りを済ませ、清々しい気持ちで会場に着きました☆☆☆ ちなみに、吉弥号(吉弥・紅雀・鯛蔵・弥太郎)は淡路S.A.に寄り、ミスドで腹鼓…いや、舌鼓を打っていたそうです(^q^)

 
  
太古の昔より、伊勢の内宮と全く同じ緯度に建つ伊弉諾神宮。  


これまで神社好きとは知らなかった大川さんとツーショット。

 境内に高く聳える夫婦楠は樹齢900年!


今日も客席は大入満員! 華やかな雰囲気のうちに落語会が進みました。


『子ほめ』鯛蔵

『七度狐』紅雀

『ちりとてちん』吉弥

『お玉牛』ざこば

   〈中入〉

『酔っぱらい』米團治

『佐野山』南光

 
  
トリで『佐野山』を熱演された南光兄さんとツーショット。   志筑町の「山彦」の楽屋弁当。今日も美味しかった(^q^)


今日は出演者がそれぞれ知り合いのお客様から沢山の海の幸を戴きました。わかめ・海苔・イカナゴ…。皆で分け合い、ざこば・南光のご両人は「イカナゴ、めっちゃ好きやねん」とご満悦(^ー^) ふと見ると、このイカナゴは体長が10cm以上もあるのです。私が「イカナゴの釘煮のイカナゴと、どう違うのん?」と訊くと、紅雀が「イカナゴの親と違いますか」。すると、吉弥が「シンコとも言いますね」。そこへ、舞台係のお姉さんが「フルセとも言いますよ」…。「一体、どれがホンマやねん!?」。


武庫之荘(米朝宅)に帰って、父にこの土産を見せると、間髪入れずに「これはカマスゴや」と言って、それをパクッと食べました。もう何が何やら分からへん??

 カマスゴという名のイカナゴ。


辞典やWikipediaなどで調べた結果、すべて正解であることが判明!


つまり、こうです。イカナゴは12月~1月頃に産卵して、2月下旬に体長3cmほどになります。それをシンコと言い、釘煮として調理されます。そして、1年以上経ったものをフルセと言うんだそうです。たぶん、新しいもの、古手のものという意味でしょうね。で、フルセを煮たものをカマスゴと呼ぶんだとか…。


では、カマスゴの謂われは何かと言うと、カマスという魚に似た形の小魚だから、カマスゴとなったんだそうです。叺(カマス)に入れて運ぶからという説もありますが、ちょっとこれは…。


ついでに、イカナゴ(玉筋魚)の語源は「いかなる魚の子」から来ているんですって! この魚は冬眠ではなく、夏眠するんだとか。夏場、海の底に潜って寝ているので、漁師達はその生態が分からない。そこで「如何なる魚の子なんだ?」と言い出したところから、イカナゴとなったそうです。文字通り「如何魚子」ということですね。(「ナ」は魚。鯨を「イサナ=勇魚」と呼ぶが如し)。


もう一つおまけに、漢名の玉筋魚(イカナゴ)の意味は、輝く小さなものを「玉」、群れて泳ぐと「筋」に見えるところから、「玉筋魚」となったそうです。


謂われを聞けば、ありがたや(^人^) 楽屋での何気ない会話から、いろんな勉強ができました。もう、如何な質問が来ても大丈夫!