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2012.09.11 「仙台での“震災復興応援落語会”」


東日本大震災から一年半が経過した9月11日(火)、ざこば兄さん・南光兄さんを初めとする米朝一門6名が、震災復興の一助にでもなればと、宮城県で落語会を開くことになり、一同、伊丹空港から仙台へと飛びました。

 

われわれ噺家ができることは、本当に微々たるものです。でも、ほんのひとときでも存分に笑っていただき、日頃のウサを払っていただければ、噺家冥利に尽きるというもの。私もできる限りの高座を勤めようと、宮城県へと向かいました。

 

まずは宮城県沿岸部の仮設住宅の集会所での落語会です。まだまだ被災地は地震や津波被害の爪痕が色濃く残っておりました。「ここは住宅がびっしり建っていた所なんです」という地元の方の説明に、一同びっくり。見渡す限りの荒れ地です。


 

 

遠目から見ると、綺麗な田園風景なのですが、近づくと今なお瓦礫の山が点在し、家の基台のコンクリートやブロック塀の一部が剥き出しのまま残っています。また、立ち枯れしている樹木も沢山ありました。


 

 

途中、津波から逃れるために多くの人が駆け上がったという高台の神社に立ち寄ると──、土が剥き出しの状態で露(アラワ)な姿を見せていました。


 

 

新たに「富主姫神社」「閖上湊神社」と書かれた立て札と、供養のための卒塔婆が刺してあるだけ。ほかは殆んどすべて流されたそうです。


 
でも、不思議なことに、御神木の松だけは青々と繁っていました。

 

さて、我々は二班に分かれて名取市の仮設住宅を訪ねました。私はざこば兄さん・そうば君とともに美田園第一仮設住宅へ、もう一組は南光兄さん・吉弥君・歌之助君が植松入生仮設住宅へ行き、それぞれ集会所で落語会を開きました。


  

 

私は、果たして落語を受け入れてもらえるかな…という不安を抱いておりましたが、前座のそうば君からどんどん笑いが起こりました(^0_0^)

 

『動物園』そうば

『桃太郎』米團治

『子は鎹』ざこば

 

自治会長の高橋善夫さんの話によると、ここには127世帯、280名ほどが暮らしておられるとのこと。


 

 

終演後、希望者の方々と写真を取り、笑顔で手を振ってお別れ(^-^)/  逆に、我々が元気をいただいたほどでした(^0_0^)

 

ちなみに、もう一方のグループのネタは次の通り。

 

『桃太郎』歌之助

『時うどん』吉弥

『義眼』南光

 

夜はそれぞれが合流し、仙台市民会館で「米朝一門会」を開きました。

 

『動物園』そうば

『桃太郎』歌之助

『ちりとてちん』吉弥

『義眼』南光

   〈中入〉

『七段目』米團治

『子は鎹』ざこば


夜の公演も大いに盛り上がり、沢山のお客様が義援金箱にご寄付を入れて下さいました!ご来場まことにありがとうございましたm(_ _)m 


この日、昼夜公演の間に少し時間ができたので、私はざこば兄さんとともに七ヶ浜町までクルマで案内してもらい、高台にある七ヶ浜国際村から海を眺めました。


 

 

仙台東部自動車道という高速道路を境に、西と東で風景が全然異なります。また、同じ沿岸部でも、ほんの少しのことで、津波から免れられた場所と壊滅状態の場所が分かれていました。

 

復興にはまだまだ時間がかかりそうですが、被災地の皆さん、どうかゆったりと、でも決して諦めることなく、それぞれの目標に向かって励んで下さいね☆☆