トップへ

桂小米朝の「新・私的国際学」<3>(2003年4月20日)

 TOP » 過コラム一覧 » ②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」 » 桂小米朝の「新・私的国際学」<3>(2003年4月20日)

今日でイラク攻撃が始まってちょうど一カ月。実は私、開戦の前日にイラク大使館でカシム・A・シャキル代理大使にインタビューしてたんです。株式会社シーブイ・ミックスの勉強会に呼ばれましてね。40分に及んだ話の要点は次の通り。


――やはり、フセインは悪の権化ですかね。

「それは西洋メディアによる洗脳です。国家主義者の彼が大統領に就任してから義務教育が無料になり、ここ数年で人口が400万人増えて2500万人になり、国民の平均収入は三倍になりました」


――しかし、大量破壊兵器は問題ですよ。

「見つかりましたか?アメリカは査察を途中でやめさせたのです。こっちはIAEA(国際原子力機構)に加盟して〝いつでもどうぞ〟と言ってきたのに・・・。いつしかブッシュは〝フセインが国外退去せぬ限り攻撃する〟と言い、ついには〝亡命するかせぬかに拘わらず攻撃する〟となった。極論すれば、イラクには大量破壊兵器がないと分かっているから攻撃し、北朝鮮にはあるから攻撃しないのです」


――クルド人は、イラク政府に反発していますが。

「それもプロパガンダです。クルド自治区を設けたのは我が国だけ。イラン・トルコ・シリアは全然与えていません」


さぁ、どう思いはりますか、皆さん!


自分とこに都合のええこと言うのは世の常ですが、事実は冷静に評価しましょ。『9・11』の真犯人が摑まらんままにアフガンが撃たれ、イラクが潰され、なぜか今度はシリアが槍玉に上がっている・・・。イラクから化学兵器や生物兵器が見つからなんだら、戦争の大義名分がなくなります。


新型ミサイルが完成する6月頃までに、まだ250発ほど残っている在庫を使うてしまいたいブッシュの気持ちはわかりまっせ。けどなぁ、かつて虐殺したインディアンたちが手にしていたトマホーク(石斧)を自分たちのミサイル名にしてイスラム諸国を叩くっちゅうのは露骨な話やね。