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2011.09.11 「コンボイの今村ねずみさん、落語を披露!」


11日(日)は赤坂の草月ホールでの「RAKUGOオルタナティブ」という催しに参加しました。何だかややこしい名前ですが、要するに普段はまず見られない顔合わせの番組の落語会ということです。立川企画の松岡さん(談志師匠の弟さん)と株式会社ぴあの戸塚さんによる企画・構成。6回目を迎えた今回は、橘家文左衛門さん、古今亭菊之丞くん、そして私という組み合わせ。実のところ、私はこの二人とは落語会で一緒になったことがありませんでした。まさに初顔合わせです。それに加えて、ゲストが役者の今村ねずみさん。あのコンボイショーを立ち上げ、演出家としても活躍しておられる今村ねずみさんが、きっちり落語をするというのです。演目はなんと『紙屑屋』! 今まで一度も落語をやったことがない人が、いきなり『紙屑屋』に挑戦するなんて…、はっきり言って私は「大胆やなぁ。大丈夫かなぁ」と思っていました。訊けば、林家たい平さんに稽古をつけてもらったとか。「なるほど、それなら大丈夫かも」と思ったり…。


いや、でも、それ以前に、昔からカッコいいダンスを繰り広げるコンボイを観てきた私としては、今村ねずみさんに会えるだけも嬉しいという気持ちのほうが強かったです。楽屋入りしたねずみさんはとても控えめに「よろしくお願いします」とお辞儀をされました。でも、すぐにストレッチのウォームアップを始められるところなどは、やはり役者さんだなと思いました。照明・音響チェックの時に、ねずみさんが私に「あのぅ、高座へ上がる時、少し回り道してもいいでしょうか?」と尋ねられたので、「はい、何されてもいいですよ、お客さんに受ければ(^ー^)」と答えました。


さぁ、開演です。客席は、ねずみさん目当ての人達だなとすぐに分かるお客さんで一杯でした。前座からよく受けて、次に、ねずみさんの登場! 客席からは割れんばかりの拍手。すると、ねずみさんは高座の前に歩いて行ってクルッとターン。次に反対側の舞台袖に引っ込み、ほどなく戻ってきて、ようやく高座に座られました。会場が笑いと歓声に包まれたのは言うまでもありません。「やりよったな。さすが今村ねずみ!」。でも、驚いたのは、落語。とにかく上手いのです。たい平さんの『紙屑屋』を忠実に覚えておられるのですが、ただただなぞるのではなく、ちゃんと自分のものにしておられるのです。登場人物が活き活きとしていて、間(マ)がいい! 大きな拍手を浴びて降りて来られました。


私は何度も「本当に今日が初めてですか」と訊きました。素晴らしい初高座だと思いました。実は、近頃、落語をされる役者さんやタレントが増えてきておりまして、それはとても有難いことだと思っています。落語の認知度の向上に繋がりますからね。でも、落語をする役者さんは人情噺など、聴き込ませる噺をされる方が多いのですが、今回のように「笑わしてなんぼや」的な噺をされる方はホントに少のうございます。ねずみさんの新たな魅力を発見し、とても嬉しかったし、とても興奮しました。あとのプロの噺家三人の出にくかったことf(^_^; でも、ねずみさんのお蔭で、三人とも気合いが入りました。最後のトークも大いに盛り上がりました。


『長短』志らべ

『紙屑屋』ねずみ

『法事の茶』菊之丞

   〈中入〉

『太鼓腹』文左衛門

『たちぎれ線香』米團治

「みんなでトーク」


ところで、この会は昼夜公演。夜の部もありました。ねずみさんのファンが多いため、お客の半数近くは二回とも観る人達でした。さぁ、困ったねずみさん。ネタは2ヶ月以上かけて覚えた『紙屑屋』だけ。私は、「マクラを変えて、噺の途中の趣向を変えたらどうですか」と提案したんですが、「とてもそんな余裕はありませんよ~」との返事。そういや、去年、私が英語落語を覚えた時の心境に似ています。あの時、私は笑顔をキープして覚えたことを喋るだけで精一杯でした。大体、ねずみさんに昼夜公演をさせること自体、間違っていますf(^_^; でも、仕方がない。同じネタを再び披露。これまたビックリ! 昼の部以上に堂々と演じられ、サゲ前には客席から拍手が起こりました。


『雛鍔』らく次

『紙屑屋』ねずみ

『火事息子』文左衛門

   〈中入〉

『親子茶屋』米團治

『山崎屋』菊之丞

「みんなでトーク」


あとのトークで、「夜の部は課題を残しました。やっぱり場数が必要ですね」とねずみさん。そう仰ったということは、またどこかで落語を披露して下さるんですね(^0_0^) 大阪でも企画しますので、その時は是非よろしく☆☆☆

 ねずみさんとともに、文左衛門・菊之丞・私の三人。

 ねずみさんとツーショット。