2015.04.13 《京都・洛西、大原野探訪》

このところ、自動車道の整備がどんどん進み、クルマで移動する際の利便性が増しましたね。

大阪近郊に限っても、阪神高速の守口Jct(ジャンクション)、松原Jct、淀川左岸線への乗り入れなど、便利な分岐が増えました。

京都縦貫道も名神高速道路の大山崎Jctで結ばれ、亀岡方面への移動がとてもスムーズに(^ー^)

古いカーナビに頼りきってると、この利便性は得られません。関西では今、新しい道路地図の所持が必須となっています(^o^ゞ

時間短縮ルートを利用して、先日、洛西の大原野を散策しました。

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初めて訪れた大原野神社。

ご祭神は奈良の春日大社と同じです。すなわち、建御賀豆智命(タケミカヅチノミコト)、伊波比主命(イワイヌシノミコト)=経津主命(フツヌシノミコト)、天之小八根命(アメノコヤネノミコト)、比賣大神(ヒメオオカミ)の四柱。

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784(延暦3)年、桓武天皇が長岡京遷都の頃、この辺りでよく鷹狩をよく愛でられたことから、藤原氏により春日大社の分霊を祀ることにしたのだとか。850(嘉祥3)年、藤原冬嗣の娘(順子)を母とした文徳天皇により壮麗な社殿が造営されたとのこと。

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この日は雨天の参拝でしたが、境内の雰囲気がとても心地よく、往時から変わらぬであろう風情に心が安らぎました。

大原野神社の近くには、やはり古刹がありました。

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まずは、天台宗の勝持寺。(正式名称は小塩山大原院勝持寺)。

679(白鳳8)年、天武天皇の勅命により役小角(エンノオヅヌ)が創建。791(延暦10)年には桓武天皇の勅命により最澄が薬師瑠璃光如来を奉納。これがご本尊となっています。

境内には西行法師が植えた西行桜があり、「花の寺」と呼ばれています。

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勝持寺の隣には、国宝・如意輪観世音菩薩半跏像が安置されている願徳寺がありました。(正式名称は仏華林山宝菩薩院願徳寺)。

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満開の桜を横に見ながら、静かにお堂に入ります。

この観音さまは檜の一木造り。今にも動き出しそうなほど、生き生きとした姿に感動しました☆☆☆

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最後に、真言宗東寺派の正法寺を参拝。「しょうぼうじ」と言います。(正式名称は法寿山正法寺)。

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寺の入口にあるのが極楽橋。まさに“極楽への誘い”のような雰囲気です。

754(天平勝宝6)年、鑑真の高弟である智威大徳がここで修行したことに始まり、その後は最澄や空海も入山し、近世においては大原野の出身で五代将軍徳川綱吉の生母、桂昌院の帰依を得たとのこと。

境内にさまざまな形の石が置かれていることから「石の寺」とも呼ばれていますが、「こっちが花の寺とちゃうのん」と見まごうほど、いろんな花に包まれていました(^0_0^)

「実家へ帰ってきた」ような、ほっこりした気分にさせてくれるお寺です。

ご本尊は三面千手観世音菩薩。

石庭もゆったりと拝観することができました。

平安京以前の京都の風情を今に伝える大原野。次回は晴れた日におじゃましますね(^0_0^)