2011.02.09 「高松日帰りの旅」

今日は香川県高松市へ行きました。 大阪~高松は飛行機・電車・クルマ・船と、いろんな行き方があります。 今回は新幹線と在来線(瀬戸大橋線~予讃線)を乗り継いで行きました。

目的は日本ハムの社員さん向けの講演です。 東京~大阪~名古屋と回って、最後が香川です。 高松駅からタクシーで10分ほどで今日の会場のサンメッセ香川に到着。 今日はこれまでで一番講演に適した形のホールでした。 冒頭、私は昨日の観劇の余韻を持ったまま「Forever Takarazuka」の最後のところをアカペラで熱唱してしまいました。 初めは「こいつ何者やねん?」と当惑していた方々も最後には拍手を下さり、気を良くした私は、「清く正しく美しく」というタカラヅカの精神と「人、輝く食の未来」という日ハムの社訓を(強引に?)重ね合わせて、持論を展開。 最後は手締めでめでたくおひらき。

小林浩社長はじめ、スタッフの方々に別れを告げ、再びタクシーで高松駅へ。 すると構内から歌声が響いてきました。 さっきの私のアカペラより素敵な声が…しかも演奏付きで。 何と本物の歌手でした。 キングレコードの水田竜子(ミズタリュウコ)だって…。 失礼ながら知らかったけれど、かなりの美形! ところが、傍にいたジミー大西似の吉川マネージャーは「まあまあってとこですね」と醒めています。「何言うてんねん。綺麗がな!」と私は彼女を庇い出しました。 もちろん、我々の会話など知る由もなく、彼女は司会のおじさんのインタビューに応えています。

聞けば、JR四国が土讃線全線開通60周年を記念して、彼女を一日駅長に呼んだのだとか。 曲のタイトルが『霧の土讃線』! 「ええなぁ」と私が言うと、ジミーちゃんは「霧の土讃線(ドサンセン)って、響き悪いでっせ。 霧の摩周湖ならいざ知らず」「なんでお前がそこまで言うねん」。 二人が小声で言い合いをしているうちに、司会者が彼女の経歴を紹介します。 「水田竜子は北海道の出身。 親の反対を押し切って、東京へ出ては来たけど、啼かず飛ばずでなかなか売れぬ。 もう仕方ない、親の待つ郷里へ帰ろうと思い立ったその時に、ようやく出会えたこの曲と! 素敵な曲に出逢えたからにゃ、今年一年がんばって、必ず出ますよ紅白に! お聴き下さい、霧の土讃線!」

イントロが流れ出します。 私は駅構内にワンサと詰めかけたおじいちゃんおばあちゃんの中に交じって、彼女を見つめています。 歌が始まります。 吉川は「早くホームに行きましょう」と急かすので、「ちょっと待ちぃな。 今年の紅白に出る言うてはんねん。 北海道から出てきてはんねんで」 「珍味売りでっか」 「違うがな。誰が北海道の珍味売りの話してんねん。 道産子の歌手や言うてんねん」 「あぁ、それで歌が“霧の道産子”」 「違う! とにかく、歌だけ聴いてから行こ」

吉川が冷めれば冷めるほど私は熱くなり、気がつけば最前列まで進んでいるではありませんか。 『花筏』に出てくる千鳥ヶ浜の気持ちがよく分かりました。 そして、3番まで聴いたところで、私はきっちりCDを買ってしまいました(^o^ゞ 吉川曰く、「他人(ヒト)の心配する前に、自分のCD売りはなれ」。 おっしゃる通り(^_^ゞ でも、応援しますよ、竜子さん。 それより、もうちょっとで電車に乗り遅れるところでした。

さて、帰りも瀬戸大橋を渡ります。 ここを渡る時、私は東の海上に浮かぶピラミッドのような形をした島にいつも注目します。 その名は大槌島。 無人島です。 とても綺麗な形なので、かつて島の名前や位置を調べようとしたところ、何とこの島が記載されていない地図が結構あるのです。 次々と不思議なことが出てきたこの島に「渡りたい」と思い立ち、今から10年ほど前に地元の漁師さんにお願いして渡ったことがあるのですが──、その話はいずれまた☆

   
             『霧の土讃線』を買う私
  
『霧の土讃線』                      瀬戸大橋から望む大槌島