「言いたい放談」<16>(2007年12月7日)

前回、民間の温熱療法を紹介しましたが、最近はお医者さんの中にも温熱を奨励する人が増えてきました。「おもいっきりイイ!!テレビ」でおなじみの石原結実氏もその一人。著書に「『体を温める』と病気は必ず治る」というのがあります。副題に、クスリをいっさい使わない最善の内臓強化法―。医学博士が「クスリ不要」と謳っているのが驚きですね。

それによると、今の日本人は老若男女を問わず、体温が低くなっているのだとか。冷えは万病のもと。また、風邪は万病のもととも言いますが、風邪は英語でCOLD。すなわち「冷え」。血行不良が病気を招くのです。水を冷やすと氷になるように、細胞も冷えると凝り固まって癌化する。平熱が低い人は要注意。なぜなら、癌細胞は35.0度で最も増え、39.3度で死滅するから。

満腹、水分の摂り過ぎ、薬漬けは「冷え」のもと。逆に、生姜湯など体を温める食事や入浴、運動が健康の源。結局、昔ながらの生活スタイルが良かったんですね。

「減塩ブームこそ諸悪の根源」という記述にも目を見張りました。血中に吸湿性のあるミネラルが不足し、元気がなくなり、クスリを多用し、血栓が生じるという図式に納得。どうも日本は戦後、自然治癒力を失う方向に導かれてきたようです。

社会医学者の谷康平氏いわく、「医者の多くは実は薬学の知識をあまり持ち合わせていません。これからの医療には、医師と薬剤師と管理栄養士などの協調が不可欠です」。

まさに「食育」の時代の到来。