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小米朝流「私的国際学」<28>(2001年7月21日)

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暑中お見舞い申し上げます。当コラムへの数々のご意見ありがとうございます。雑事に追われてなかなか返事が書けないことをお許しください。


初めから読んでいただいていると、私が国際という言葉に否定的であるのにお気づきのことでしょう。誤解のないように申しますが、世間には国際と名のつくすてきな会社がたくさんあります。私はそこをとやかく言うのではありません。世界のための国際機関を冷静な目で判断する姿勢が必要だと述べているのです。これまで日本は〝国際〟を信奉し過ぎて、カネを吸い上げられるばかりでしたから・・・。


最近の例では国際オリンピック委員会(IOC)。招致活動に数十億円を投入した大阪市は結局三枚目役を背負わされてしまいました。開催地決定の手順、覚えてはりますか。一回目の投票で17票獲得したイスタンブールが、二回目の投票では9票に・・・。各委員が純粋な気持ちで行っていたら、票が増えることはあっても減ることはないはず。つまり、一回目で大阪を落とすための組織票だったわけです。


投票直前の大阪のパフォーマンスでは、大阪市立阪南中学3年のヴァイオリニスト、梁美沙さんの名演奏が光り、会場は彼女の音楽に酔いしれました。しかし、委員の一人が「演奏には感動したが、結果は2ヵ月前に出ていた」。


これが国際サロンの実態です。ファン・アントニオ・サマランチ氏みずからIOC会長の定年をひたすら延ばしてきました。ようやく、21年ぶりに会長職を(自分の息のかかった)ジャック・ロゲ氏に譲渡。が、同時に自分は終身名誉会長に・・・。そのうえ、息子をIOC委員に登用したのです。これがホンマのお子様ランチ!


「世界のため」の世界とは一体何を指すのでしょう。今後、大阪市は名乗りだけあげて、一円も使わなかったらいいのです。国際機関に尊敬されていると実感したときに初めておカネを使いましょう。