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「言いたい放談」<27>(2008年8月1日)

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風が吹けば桶屋が儲かったのは昔の話。今は風が吹けば、はて、誰が儲かるのでしょう。


西風で黄砂や煤煙が日本に運ばれ、洗車や洗濯の回数が増えて家計を圧迫。安い衣料を買うので中国が儲かる。


この勢いたるや、50年前の日本ですね。でも、あまりにも規模が違う。中国は無謀な開発で海洋汚染が進み、青島(チンタオ)に海藻(アオサ)が大量発生する。富栄養化でクラゲも異常に増え、対馬海流に乗って日本海を席巻。漁場に影響し、魚が値上がり、家計を打撃。安い食料品に飛びつき、中国が儲かる。


さらに酪農でも量産に走り、チベットの草原は砂漠に変貌。スーパー高気圧が張り出し、日本をも覆い尽くす。そこに湿った風が吹けば、積乱雲が湧き、たちまち激しい夕立に。昨今の猛暑と豪雨の原理です。


これすべて、NHK総合テレビの「ちょっと変だぞ日本の自然Ⅲ」という番組を見て得た知識。連鎖的に起こる異常気象の実態に、「環境破壊の前には国境なんて力のないもんだな」と痛感しました。


問題先送りは次世代の存亡に拘わります。が、今なおフロンガスがどんどん作られている現実・・・。ひょっとして冷蔵庫やエアコンを手放さぬ限り、温暖化は止められないのかも。暑さの中で涼を生み出す知恵を忘れた現代人。自然の風が吹けば、皆が儲かるのに・・・。