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小米朝流「私的国際学」<19>(2001年5月12日)

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中東問題を解く鍵の一つは国連(国際連合)の成り立ちを知ること。そもそも国連は英語で何と言うかご存じか。インターナショナル・・・ではなく、ユナイテッド・ネイションズ(UN)だ。直訳すれば連合国、つまり第二次世界大戦での戦勝国の集まりってこと。だから日本は、高額の分担金を出しているにもかかわらず、常任理事国になれずにいる。中国、仏、露、英、米の5ヶ国だけが拒否権を有する常任理事国なのだ。


この実情がわかると、中東紛争が終結しない理由も見えてくる。1948(昭和23)年5月14日、国連主導でイスラエルをパレスチナに建国したため、そこに住んでいたアラブ人と約束の地に戻ってきたユダヤ人との間で衝突が始まった。殊に、1967(同42)年の第三次中東戦争でイスラエル軍が東エルサレム・ヨルダン川西岸・ガザ地区・ゴラン高原を占領してからは事態が泥沼化。今なお和平実現とは反対の方向へ進んでいる。でも、国連は「お互いに協調してくれ」と頼む以外に方策を持たない。


一体、誰がUNを(連合国とせずに)国際連合と和訳したんだろう・・・。うまいよね。我々は国連を平和の使者だと信じたが、時には産軍複合体に有利に働いた。


1991(平成3)年の湾岸戦争の時など、イラクのフセイン大統領が「俺が戦車で一日クウェートに侵攻したのと、イスラエルが23年間パレスチナを不法占拠してるのと、どっちが悪いねん!」と毒づいたため、国連は全世界にフセインの悪名を流布。アメリカが中心となって多国籍軍の必要性を強調した。御旦那様の日本は、国際貢献のためにと、130億ドルを提供。あっという間の花火大会のような砲撃に使われた。で、何が解決したの?


国際機関のよしあしを見極めるには、言論に惑わされずに、誰のカネがどこへどれだけ流れているを探ることが大事。ロータリークラブのおじさま方も、一度、寄付金の会計監査をしてみたら?