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2012.01.12 「どうなる…小惑星探査機『はやぶさ2』」


今度は小惑星探査機「はやぶさ2」の開発が予算削減のため、2014年の打ち上げが危ぶまれているというお話──。


一昨年、「はやぶさ」が7年の歳月をかけて小惑星イトカワの岩石質の微粒子約1500個を地球に持ち帰ったという話題は、今もなお記憶に新しいところです。エンジントラブルや燃料漏れなど数々の艱難辛苦を乗り越えて、最後は自分のボディを燃焼させて、しかもイトカワの砂塵はカプセルに入れたまま、無事地球に持ち帰ることに成功したのです。


これは独立行政法人JAXA(宇宙航空研究開発機構)が日本人科学者の叡智を結集して成し得た快挙と言えましょう。もしアポロが月へ行ったというのが虚構であるならば、「はやぶさ」こそが人類史上、地球外の物質を持ち帰った最初の探査機となるのですから…。今年の2月11日には一連の「はやぶさ」の活躍が映画となって、また広く国民の知るところとなります。


しかし、国から出る予算は一向に上がらないのです。それどころか、下がる一方。もちろん年間数十億円という金額そのものは莫大ですが、宇宙開発という観点で考えるとかなり低い値と言わざるを得ません。それにもかかわらず、東大出身の若きエリート達が、キャリアの道へ進むことなく、安い給料で(コンビニのおにぎりをかじりながら)この快挙を成し遂げたのです。どことなく「なでしこジャパン」とオーバーラップするところがありますね。研究チームの女の子が描いた、よれよれになっても笑顔で帰還を目指している「はやぶさ」のイラストがあるのですが、それを見ると心打たれます。「手弁当でも、日本のために頑張るぞ」という気概が伝わってきます。


でも、「なでしこジャパン」と違うのは、ここから。「なでしこジャパン」は金メダル獲得と同時に、援助額が飛躍的に上がりました。しかし、「はやぶさ」に続く「はやぶさ2」に関しては、財政難を理由に政府は研究開発費を大幅減額する方針を打ち出しました。来年度の予算要求額が73億円であるのに対し、文部科学省からの支給額は30億円ほどに減らされる見込みだそうです。このままでは、2014年に予定されている「はやぶさ2」の打ち上げが実施できなくなるんだとか…。震災復興が大切なことは分かりますが、政府はすでに東京電力に原発事故賠償のために5,587億円もの金額を交付しているではありませんか。どこぞにダムを作るだけでも100億円ぐらいすぐに飛んでしまうんですよ。宇宙開発の73億円が出せないのはどうしてだろう…。ひょっとして日本政府は、「あとは俺たちに任せなさい」と陰で手ぐすねを引いているNASA(アメリカ航空宇宙局)の圧力に屈したのでしょうか。それなら、その旨を国民に伝えるべきです。


日本政府が世界に誇れる偉業を成し遂げた日本の科学技術分野に予算を出さない以上、われわれ国民が応援しようではありませんか。私に73億円の余裕があればキャッシュで出すんですが、今はティッシュの在庫も無い有り様でして…。でも、有志が一丸となってエールを送れば、何とかなるかもしれません。実は今、インターネットでも「はやぶさ」を応援するサイトがあり、少しずつ支援の輪が広がっているんだそうです。私も微粒子ほどの大きさですが、力一杯応援しますね☆☆☆


ちなみに、「はやぶさ」が降り立った小惑星イトカワの命名は、日本の宇宙開発の父、糸川英夫博士(1912~1999)の名前に由来します。糸川博士は戦前、大日本帝国陸軍の戦闘機「隼」を開発、設計した人でもあるのです。敗戦後は日本人が航空機開発に携わることが禁じられたため、多くの技術者たちが自動車業界や新幹線開発に転身して行った中、糸川博士は空への想いが断ち切れず、宇宙開発の道に進まれました。そうして、最先端の技術を搭載した小惑星探査機に「はやぶさ」の名前が付けられ、それが着陸する星が「イトカワ」と命名されたという訳です。がんばれJAXA(^-^)/


尚、詳しい解説や写真は、JAXAのホームページの小惑星探査機「はやぶさ」の項をご覧あれ!


 
隼をイメージさせる沖縄・伊良部島のモニュメント