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小米朝流「私的国際学」<15>(2001年4月14日)

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財政構造改革が先か、財政出動が先か。リチャード・クー氏(野村総研)は「財政出動こそ景気回復に不可欠」と力説する。この意見には批判も多いが、彼がホワイトハウスでブッシュ大統領や側近のリンゼー氏と直接に話ができる人であることを考えると、これぞ世界市場が望む日本の道であることが分かる。それを踏まえて、自民党総裁候補の政策を見てみよう。


まず、麻生太郎氏が最もリチャード・クー理論に近い。すなわち、小渕路線を継承し、どんどん国のカネを投入する。外国勢は喜ぶが、財政赤字は倍増する。


この対極にいるのが小泉純一郎氏。独創的で面白いけれど、「まず構造改革ありき」という持論には国民負担と外圧がのしかかる。また、郵便事業を民営化すれば、本人の思いとは裏腹に、個人資産が一斉に市場に流れる。今でもカネが出払って困っている郵便貯金が空っぽに・・・。


橋本龍太郎氏は財政悪化の権化かも・・・。蔵相時代に〝総量規制〟を敷いたこと(これでバブルが失速)。首相時代に「都市銀行の自己資本比率は8%」というBIS(国際決済銀行)決定を採用させられたこと(これで企業の借金返済能力が低下)。今回は180度方向転換だって?結局、何ができるのかな?


女房役の亀井静香氏も出馬。一番驚いているのは本人ではないか。「女房役はだれがしてくれるの」と・・・。


このままでは、だれがやっても変わらない。将棋に例えりゃ〝必至〟状態。どの道を選んでも、660兆円の借金でふさがれ、外資に詰まれてしまう。


だれがいち早く具体的で実のある政策を打ち出すだろうか。例えば、「来年発表される公的土地評価額をもって底値にします。それ以降、絶対下げません」とか、「環境基準(リサイクルなど)を満たす製品は非課税にします。が、それ以外は増税します」てな具合に・・・。国民が今できる範囲での方向付けを政府がしてくれたら、結構みんな頑張ると思うけどな。