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「現代のことば」<4>

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今、何かと話題の国際テロ組織ISIS。イズラミック・ステイト・オブ・イラク・アンド・シリアの略だとか。「イスラム国」と報道されることからイスラム教全体が敵視されている現状は、まことに悲しい限り。はっきり言って、テロの実行犯は敬虔なイスラム教徒ではありません。また、原理主義者でもありません。なぜなら、イスラエルを標的にしていないから。

 

そもそも、アラブ人たちの怒りの矛先は1948年に国連主導で建国されたイスラエルに向けられていたはず。「入植地」という名の占領地を拡大していく行為に、彼らは投石やロケット弾などで応援してきたのです。そのイスラエルを非難せず、西側の第三国に爆弾を仕掛ける今の手口は、なんとも不可解。若者を洗脳して異次元の狂信者に仕立て上げている“武器商人”の影がちらつきます。ちなみに、イスラエル諜報特務庁もISISですが・・・これは偶然ですよね。

 

国際情勢はややこしいな。ある日突然、イラクが米軍から攻撃を受け、大量破壊兵器がなかったにも拘わらず、フセイン大統領は死刑となり、以降ずっと泥沼状態。良くも悪くもアラブの治安を維持していたフセインという重石がはずされて、無法地帯と化してしまった中東――。多額のカネを使いながら、紛争を解決できずにいる国連機関って、ひょっとしたら脆弱な存在なのかもしれませんね。

 

そもそも国連(国際連合)を英語で言うと「ユナイテッド・ネイションズ」。決して「インターナショナル・・・」ではありません。で、これを再度そのまま和訳したら「連合国」となります。そう、先の大戦での戦勝国の集まりだったのです。いわば、敗戦国(日本とドイツ)を処理するために設けられたサロン。したがって、日本が常任理事国になれるわけなどないのです。でも、我が国は「分担金」という名の上納金を最も多く払い続けています。戦後70年を経ても、やはり敗戦国なのですね。

 

いつ、誰が言い出したのか、UNに「国連」という呼称が定着し、世界平和の象徴のように歩んできました。が、どんな議事であれ、常任理事国(英・米・仏・露・中)が拒否権を発動したら、たちまち白紙に戻ります。

 

ここらでそろそろ京都発の国際機関を作ろうではありませんか。私が思う国際人とは「(日本語でいいから)日本の良さを話せる人」。幸い京都は日本文化の中心地。国際会議の席上に芸妓舞妓さんが勢揃いして、「兄さん方、おいたをしたらあきまへんェ」と微笑みかけてくれたら、どんなに素晴らしいことでしょう。宗教の違いで戦争など起こさぬ日本人の汎宗教的精神は、これからの国際社会の範となること間違いなし。

 

京都発の国際機関の名称はISIS。「愛する、一生」あるいは「一緒に愛そう」。本義に戻しましょう。元来、イシス(ISIS)とはエジプト最高の女神なのですから。