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「現代のことば」<3>

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コンビニ――。一体、誰がここまでの隆盛を予想したでしょう。

 

かつては「地域社会の秩序を乱す」とか「便利の裏返しが怖い」とか「外資に取り込まれるのではないか」などと噂されていたコンビニが、国際金融財閥も羨むほどの成長を遂げたのです。すでに全国の総売上高は、百貨店を追い抜いています。

 

1970年代に日本に上陸したアメリカ発のコンビニエンスストアは、いつしか我が国独自のスタイルを築き、今や「コンビニ」は「カラオケ」に続く世界共通語となりました。尤も、「コンビニ」は単に英語の(日本語的)省略形ですが・・・。

 

コンビニ隆盛の背景には日本人の勤勉さが大いに関わってきたのではないでしょうか。起業家精神に燃えた人がフランチャイズ権を獲得して店舗を開く。文具・衣料・食料といった日用品を売るだけにとどまらず、宅配便を預かり、コピーやFAXなどのOA機器を揃え、コンサートのチケットを販売し、ATMを設置し、公共料金の支払いまで受けるのです。銀行より、よっぽどお客様目線に立っています。

 

長いこと立ち読みしても咎められないし、トイレだけ借りても「ありがとうございました」と言われたり・・・。また、そのトイレが綺麗!外国人観光客が口々に叫びます。「24時間、開いているなんて信じられない」と。最近は飲食できるスペースを設けた店舗も登場しました。

 

しかし、コンビニに対して何らかの疑念を抱いている人も少なくありません。実は私もその一人。最大の不安要素は食品添加物。カビの生えないおにぎりには何が入っているのだろう・・・なんてね。

 

でも、これとて対処方法があるのです。吟味すること!

 

百貨店のお惣菜売り場ではなかなか確かめられない原材料も、コンビニではゆっくりとチェックできます。商品には必ずシールが貼ってあり、原材料名が使用量の多い順に記されています。それにより、漂白剤や甘味料や調味料(アミノ酸等)の有無が分かるというわけ。尤も、調味料の入っていない商品を見つけるのは至難の業ですが・・・。それでも、どの位置に書かれているのかを調べることで、おおよその見当がつきます。カップ麺を買う時は、私はカルシウム含有量の少ないものを選ぶことで健康維持につなげています。

 

賢く使えば、コンビニは有意義な生活空間となります。注目すべきは外国人留学生の店員さんが多いという事実。初めはカタコトの日本語しか話せなかった人が、1年後には流暢な日本語で対応してくれるのです。なんだか京都の舞妓さんに似てますね。全国津々浦々からやってきたお国訛りを持つ子らが、すぐに「おいでやす」「おおきに」を覚え、いつしか京都を背負って立つ芸妓となるが如く・・・。ひょっとして、コンビニは日本文化の一つかも